アメリカ政府発表 GDP年率換算マイナス32.9%!?

投稿者: | 2020年7月31日

アメリカ政府が発表した今年4月-6月期のGDPがすごいことになっているとNHKが報じています。
実際、このニュースは世界中でトップニュースになっています。

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アメリカのことし4月から6月までのGDP=国内総生産の伸び率は、年率に換算した実質で、前の3か月に比べて、マイナス32.9%でした。これは四半期の統計を取り始めた1947年以来、最悪の水準で、新型コロナウイルスがアメリカ経済に極めて大きな打撃を与えたことが示されました。

アメリカでは新型ウイルスの感染拡大に今も歯止めがかからず、失業率も10%以上で高止まりしていて、トランプ政権が目指す景気の回復に向けた、追加の経済対策に関心が高まっています。

2020年7月30日 21時35分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200730/k10012542211000.html?utm_int=all_contents_just-in_001
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だが、ちょっと待ってほしい(笑)。
記事にも書いてあるとおり、これは「年率に換算した実質で、前の3か月に比べて」のものです。
アメリカでコロナ禍が本格化したのは、2020年2月中旬以降です(諸説あり)。
それまで、アメリカ経済は好調でした。その時と比べて、3月以降の景気は実感でも相当悪くなっているように思います。
この悪くなった景気を反映した数字をまずはじき出して、それを、今年はずーっとこの調子だと仮定して換算したのがマイナス32.9%というわけです。
この記事に対して「実際には、マイナス10%程度で着地するのではないか」という意見もあります。
私も同感です。

もっとも、マイナス10%でもかなり衝撃的な数字ではあります。
にもかかわらず、ダウなどの指標がそれほど悪化していないのはどうしてでしょうか。

考えられることは、次の3つです。
・市場は、政府が追加の経済政策を実施するだろうと見ている。
・予想はマイナス35%だったので、マイナス32.9%はポジティブサプライズだった。
・業績が下がる企業もあれば上がる企業もあるので、指標としてはこんなもんである。

さて、私たちがどうすればよいかは、また改めて書きます。

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