レジ袋にお金を払うのは悔しい

投稿者: | 2020年7月1日

今日から、コンビニエンスストアでもレジ袋が有料化されました。
すでに、スーパーマーケットでは先月1日から有料になっていますが、コンビニエンスストアでの有料化によって、「レジ袋はお金を払って買うもの」に完全に変わりました。

レジ袋に限らず、いままで無料であったものが有料になると、理由はともあれヒトクサリしたくなるのが人間の性ですね。
インターネットには、そういう香具師たちの怨嗟に満ちた書き込みが充満しています。

数多(あまた)ある怨嗟の書き込みは、次の3パターンに分類できます。
(1)レジ袋の削減は環境保護に結び付かない(環境論)
(2)エコバッグは不潔(衛生論)
(3)万引きが増える(犯罪助長論)

これらはそれぞれ単独で主張されている場合もありますが、2つもしくは3つ組み合わせられることもあります。

【例1】環境論
エコバックが有料化された。
しかし、レジ袋はこれまでどれほど環境に影響を与えていたというのだろうか。
レジ袋の環境負荷は少ない。それどころか資源の有効活用でさえある。
有料化にはとうてい賛成できない。

【例2】衛生論
エコバッグは、レジ袋のように毎回新しいものを使うわけではない。
ひとつのバックを繰り返し使用するので、レジ袋に比べて不潔だ。
なぜ、新型コロナ禍の今、レジ袋を廃止するのか理解できない。

【例3】犯罪助長論
エコバックに入っている商品が、支払い済みかどうかを見分けるのは困難だ。
また、手に持っている商品が会計済みかどうかを見分けるのも難しい。
これにより、悪意がある人にとっては万引きが容易になる。
レジ袋有料化は犯罪を助長する可能性があるので反対だ。

【環境論を軸にした応用例】
環境問題は、人類全体で取り組むべき課題である。
特に環境負荷の高い石油エネルギーの使用量削減が急がれている。
レジ袋の削減は、そういう環境対策の一環であるとされている。
しかし、本当にそうだろうか。
レジ袋は、1年間で約300億枚使用されている。これは国民一人当たり300枚にあたる。
石油に換算すると、500,000キロリットル、国民一人当たりではわずか0.003キロリットル(3リットル)である。
分母であるわが国の石油消費量は年間240,000,000キロリットルである。
レジ袋に使われている石油は、わが国の石油消費量の0.2%に過ぎないのである。

実は、レジ袋は燃やした時に有毒ガスが出ると言われているが、これは多くの場合誤りである。
レジ袋の原料は、高密度ポリエチレン製である。ポリエチレンを燃やすと二酸化炭素と水が発生するだけである。
厳密にいえば、色付きのものは顔料に金属元素が使用されているものがある。しかし、危険な銅(濃緑)や鉛(黄色)はほとんど使用されていないので問題はない。
もっとも、いくらポリエチレンでも、不完全燃焼すれば発がん性物質であるベンゼンなどが発生することがあるが、一般的なごみ焼却場の高温燃焼焼却ではその可能性は少ない。
そればかりか、レジ袋は薄くて発熱量が高いので、焼却炉の助燃剤になる。燃えにくい生ゴミだけを燃やすよりむしろ資源の節約になるのである。

石油使用量をわずか0.2%削減した代償が、不便と不衛生である。
さらには犯罪を助長する可能性さえあるのでは到底引き合わないといえるだろう。
※おおいに参考にさせていただきました。”中央大学第6回高校生地球環境論文優秀賞受賞論文「レジ袋削減は本当に必要か」”

うーん、自分でも上のように書いてみましたが、なんかヘリクツを重ねているようにしか思えません。
※注 ヘリクツは私の文章であって、上の論文「レジ袋削減は本当に必要か」はヘリクツではありません。念のため。

個人的には、不衛生云々はまったく気にならないので、しばらくは、ため込んだスーパーの古レジ袋を再利用しようと思います。
レジ袋にお金を払うのは悔しいですよね。

ちなみに、有料化の対象にならないレジ袋もあります。

(1)プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの
繰り返し使用が可能であることから、プラスチック製買物袋の過剰な使用抑制に寄与するためです。

(2)海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
微生物によって海洋で分解されるプラスチック製買物袋は、海洋プラスチックごみ問題対策に寄与するためです。

(3)バイオマス素材の配合率が25%以上のもの
植物由来がCO2総量を変えない素材であり、地球温暖化対策に寄与するためです。

※参考 経済産業省 https://www.meti.go.jp/policy/recycle/plasticbag/plasticbag_top.html

追記 7月1日以降もレジ袋の無料を継続すると判断する企業が出始めている。真っ先に「レジ袋無料継続」を宣言したのは、北海道を営業基盤とするコンビニエンスストア、「セイコーマート」だった。同社では、レジ袋を有料化の対象外であるバイオマス素材を30%配合したレジ袋に切り替えることで無料を継続すると発表した。

https://www.j-cast.com/kaisha/2020/06/30388849.html?p=all

コメントを残す